本日の１本 禁断の惑星

禁断の惑星 [DVD]

　SF映画の古典的名作。1956年の作品です。古い作品なので当然ながらSFXなどは激ショボですが、それを補って余りあるアイデアは秀逸。
　襲いかかる姿の見えない怪物は、人間の潜在意識が生み出した「イドの怪物」。あくまでも人間を主体としているが故に、普遍的な魅力を放ち続けることができるように思えます。『ソラリス』ほど哲学的でもないし、結構怖いし。
　デザイン・センスがキュートなのも好いです。家の内装とか、女の子のミニ衣装とか。
　そして、『スター・ウォーズ』R2-D2のモデルと言われるロボット、ロビー。こいつがまた可愛らしい。くるくる回転する頭の部品とか、球形をくっつけた団子のような足とか。何でも複製できる才能を持ち、酒好き男のためにスコッチを200リットルも精製する便利な奴。
　そのロビー君が登場する際のSEがまた素晴らしい。いかにもなピヨピヨ音やラジオ・ノイズが鳴り続け、ジャーマン・ロック好きなら大満足の音世界が繰り広げられてます。
　SF映画に興味がなくとも、１度は観てもらいたい作品です。