本日の1枚 FPI Project

kobbanova2005-03-21

 昨日の日記への山崎さんのコメントで、すっごく久し振りに FPI Project て名前を見ました。FPI Project は'89年に『Rich In Paradise』て曲を大ヒットさせた、イタロ・ハウスの1発屋ユニットです。
 当時はシカゴから発信されたハウス・ミュージックの台頭がひと段落ついて、各地で独自色なものに変化を始めていた時期です。英国ではアシッド・ハウスやブレイクビーツが花盛り、NYではディスコ・クラシックの作法を取り入れたガラージが発展を遂げていました。
 そんななか、イタリアではユーロビート系ディスコ・ビートを基調としながら、NYガラージのキャッチーなメロディ要素とアシッド・ハウスのトランス要素を加味した、イタロ・ハウスなるダンス・ミュージックが勃興していたのです。
 Technotronic や Blackbox など、一瞬で散っていった数多くの徒花を咲かせたイタロ・ハウス。FPI Project もそんな徒花ユニットの1つです。
 『Rich In Paradise』はガラージ名曲『Going Back To My Roots』をカヴァーしたもので、叙情的なピアノのフレーズが印象的でした。
 で、その『Rich In Paradise』を探したんだけど見つからず、代わりにレコ棚から発掘したのがコレ。


 FPI Project / Risky (12" single)
 大ヒット曲『Rich In Paradise』の翌年にリリースされた作品。1発当てた FPI Project は、自らの新レーベル「Paradise Project」を設立、そのレーベル第1弾となる作品でもあります。第2弾があったかどうかは知りませんが。
 前作と同様に派手で叙情的なピアノのフレーズが鳴り響き、大袈裟な女性ヴォーカルが声を張り上げてキャッチーなメロディを歌い上げる、当時のイタロ・ハウスの必須要素を押さえたお手本のような曲です。
 今聴くとなんだか恥ずかしくなりますね。ちょっとツライ。
 15年前は好物だったものが、今では食えないものに。音楽を「好き嫌い」て基準だけで判断しちゃいけないよ、て教訓となったような盤ではありますね。