本日の1枚 Frankie Knuckles

kobbanova2005-03-24

 それでは今日は Def Mix な1枚を。
 ハウスDJのデヴィッド・モラレスが設立したサウンド・プロダクション・チーム Def Mix Productions。本人デヴィッド・モラレスをはじめ、サトシ・トミイエなど著名なリミキサーを擁しています。
 ハウス・ミュージックの歴史を語るうえで外すことのできない、「ゴッドファザー・オブ・ハウス」フランキー・ナックルズ。シカゴのクラブ「ウェアハウス」での彼のプレイが原型となり誕生したのがハウス・ミュージックだとか。その彼も Def Mix Production の一員なのです。
 フランキー・ナックルズ最大のヒット曲となったのがコレ。


 Frankie Knuckles / Whistle Song (12" single)
 '91年にリリースされたシングルで、もちろん Def Mix Production のメンバーたちがサウンド構築すべてに関わっています。
 発売当時はゴールデンタイムに放送されてたウッチャンナンチャンのバラエティ番組のエンディングに使われたり、日本でも大評判になってました。数年前に FPM がカヴァーしてましたね。
 ホワーンと靄がかかった優しい浮遊感のあるシンセ音と、力の抜けたフルートの音色、小鳥の囀りのような口笛。真夜中のクラブにキラキラ眩しい朝の光が差し込むような、オーガニックで美しいサウンド
 久し振りに針を落としたけど、今聴いてもやはり素晴らしい。名曲。こんな慈愛に溢れた音の波を、ゲイのオッサン達がスタジオに籠もって作り出したとは信じがたい。
 この美しい曲の根幹を支えているのは、エリック・クッパーのドラム・プログラミングでしょう。フワフワした浮遊感を高める軽やかなリズムは、軽快なんだけど実はブ厚い音なんですね。その控えめなグルーヴ感こそが、この名曲の真の魅力であるかもしれません。
 先日リリースされた YUKI のシングル『JOY』に、リキミサーとしてエリック・クッパーの名を見かけました。相変わらずの軽快な4つ打ちリズムがなんとも素敵でしたよ。