本日の1本 ショーン・オブ・ザ・デッド

 周りで評判の良いゾンビ・コメディを観ました。あまり期待してませんでしたが、こいつは傑作だ!

 何をやっても冴えない男ショーンと、何をやろうともしないダメ人間の親友。いつもどおり冴えない日常を送っている2人がふと気付くと、ロンドンの街はゾンビで埋め尽くされていた。元恋人を救い出すためにショーンは立ち上がるが、、、て、ストーリーです。
 いやぁ、こりゃ参りました。
 基本的なゾンビ映画のパターンをしっかり踏襲しながらもコメディとしてきっちり練り上げられた展開に、ハラハラドキドキしながらも大笑いできます。
 いきなりゾンビにアナログ・レコードを投げつけて戦おうとするショーンと親友。当然ながらレア盤や名盤は勿体ないから投げません。プリンスのレコードを投げようとする親友を止めるショーンですが、『バットマン』だけは投げることを許可したりして。
 他にも面白シーンは目白押しですが、一番気に入ったのは、大量のゾンビがウヨウヨする通りを武器無しで突破するために、ゾンビのモノマネをして歩くところ。そうですよね、ゾンビはゾンビを襲わないですから。
 単なるギャグの連発に終わらず、ゾンビ化した肉親を撃ち殺す場面など、泣かせるところは泣かせます。もちろん、怖がらせるところは怖がらせます。
 ダメ人間な2人が極限状態のなかで人間として成長していく様子も、ドラマとしてとても良い出来だと思いますし。
 そして、ハッピーなエンディングはゾンビ映画ファン以外の人も必見ですよ!