本日の1枚 from Cover to Cover
ニュー・ウェーヴ/パンク系のボサ・カヴァーで有名になった点では、セックス・ピストルズのボサ・カヴァーを収録したアルバムを2002年にリリースした、このユニットのほうが先ですね。
Pastel Vespa / Takin' The Back Roads (CD)
- アーティスト: Pastel Vespa
- 出版社/メーカー: Siesta
- 発売日: 2013/01/01
- メディア: CD
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リオ生まれというヴォーカルの女性 Fiona もそこそこの年齢で、キュートさはあんまり無いんだけど、あまりクールでなく適度に湿り気のある、しなやかな歌声はなかなかに魅力的ではあります。
音はかなりジャズ寄りで、時にソフト・ロックなアレンジを取り入れたりしています。
目玉はやはりニュー・オーダー『Blue Monday』のカヴァーでしょう。
あのズドドド・リズムはどうするんだろうかと思いきや、いきなりリズム無しで柔らかなホーンが「パー、パーパパーパパーパー、パパー」。て、あれあれ、ジョイ・ディヴィジョン『Love Will Tear Us Apart』のフレーズじゃないですか。
その他にも『Bizzare Love Triangle』のフレーズが登場したり、ニュー・オーダー好きなら微笑んでしまうような仕掛けが素敵です。
あとは、ビリー・アイドル『White Wedding』をA&Mポップス風にカヴァーしたり、メタリカ『Enter Sandman』をデニー風なエキゾチック・サウンドにカヴァーしたり、プリンス『When Doves Cry』を軽いラテン・ジャズ風にカヴァーしたり、坂本九『Sukiyaki』をヘタな日本語でボサにカヴァーしたりしています。
どれも面白いんだけど、何かパンチ不足というか、起伏のあるアレンジの割りには単調な印象を受けてしまいます。
BGMに流して、ふと面白さに気付いて微笑んでしまう、て、聴き方がちょうどいいかな。