第14回セレクト合戦 勝手にレビュー としひこさん編

 本日のレビューは、としひこさん。
 としひこさんも完全に和モノ路線のセレクトでした。
 服部良一のジャズ歌謡でスタート、3曲目以降はフォークからヒップホップにまで、ジャンル・時代ともバラエティ豊かに展開していきますが、どこか昭和歌謡な匂いの漂う雰囲気で統一されています。ちょっと野暮ったい懐かしさを感じる曲が多く、昭和歌謡を聴いて育った者にはグッとくるセレクトでした。
 
 収録されている曲目は、
 01. 高峰秀子 / 銀座カンカン娘
 02. 灰田勝彦 / 東京の屋根の下
 03. MINMI / 四季ノ唄
 04. 中川五郎 / また恋をしてしまったぼく
 05. 空気公団 / 例え
 06. Shing02 / Luv Sic
 07. しばたはつみ / I Wish You Love
 08. tetrapletrap / Filmcut 100
 09. 安室奈美恵 / Girl Talk
 10. Cascade / スーパーカー
 11. Garnet Crow / 二人のロケット
 12. 吉田拓郎 / ペニーレインでバーボン
 
 (01) は、服部良一の名曲でスタート。やんわりしたゴージャスさが醸し出すハッピーさがいいですね。この時代の前向きな明るい曲調は大好きです。佐伯孝夫の詞も素敵で、「ちゅうちゅうちゅうちゅう」てとこなんかたまんないです。この部分はやはり笠置シヅ子でなく高峰秀子じゃなきゃダメですね。
 (02) は、これも服部良一ですが知らない曲でした。穏やかな希望に満ちた歌にジーンときます。
 (03) は、メロウなイントロはとても好みです。AOR系の音ながら和テイストにも溢れていて、穏やかなようで落ち着かない不思議な魅力を感じます。
 (04) は、なぜかいきなりのフォーク。印象が薄いという意味じゃないんですが、向こうが透けて見えるような薄い色の音と歌声がなんかいいですね。
 (05) は、これも薄い空気感が素敵な曲。アコギとパーカッションを中心にしたシンプルな演奏が、穏やかに浮遊する歌声の魅力を引き立ててますね。ちなみに僕も空気公団では「こども」が一番好きです。
 (06) は、ヒップホップには無知なので、名前すら初めて見ました。穏やかでメロウなトラックと軽やかなラップのフワフワ感がいいですね。
 (07) は、フィリー・ダンサー風味の和ものレディ・ソウル。ちょっとディープなイメージを持ってる女性なんですが、こんな軽やかな曲も素敵ですね。
 (08) は、思い切りフリッパーズな音と歌声のギタポ。いかにもなギターの刻みが微笑ましい。これも初見の名前でした。
 (09) は、本格的に米国R&Bなトラックながら日本語詞の語呂との相性も抜群で、本当にカッコ良いですね。パーフェクトな歌謡R&B。これは昨年の曲なので外しましたが、僕も彼女の曲を今回セレクトの候補にしてましたよ。
 (10) は、白井良明がプロデュースしているテクノ・ポップなユニット。初めて聴きました。ピコピコ度が高くていいですね。まあまあ最近のユニットのはずですが、80'sテクノ歌謡な雰囲気が懐かしい感じです。
 (11) は、地味だけどポップさが普通にいい感じのアレンジですね。この当時のGIZA関連の曲は結構好みです。
 (12) は、これはまた大名曲ですね。実はちゃんと聴くのは初めて。高速で畳み掛けてくるミニマルな歌声にこっちも酔いそうです。
 
 ↓としひこさん本人の解説はこちら
 http://d.hatena.ne.jp/colourless/10000101