本日の1本 殺人狂時代
なかなか映画を観る時間もなく、HDDレコーダーには録画した映画がどんどん溜まっていっております。
- 出版社/メーカー: 東宝
- 発売日: 2006/02/24
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岡本喜八が監督を手掛けた39作品のうち、カルトさでは断トツと評されるアクション・コメディ。1967年の公開直前にお蔵入りとなり、1年後に公開されても1週間で上映打ち切りになったとか。
とりあえず、檻の中の狂人の高笑いで始まるオープニングでもう参りました。檻の中の狂人たちの描写で始まる映画といえば石井輝男監督の「恐怖奇形人間」を思い出しましたが、その後すぐに登場する天本英世(敵の親玉役)のキャラのおかげで、インパクトではこちらに軍配が上がるかもしれません。
さらに、主人公をはじめ登場するすべての人物がヘンテコな奴ばっかりなのも凄い設定ですね。特に、数々の珍妙な道具で襲い掛かる殺し屋たち。名前もソラン、アトム、オバQ、パピー、・・・。あまり押し付けがましくなく、クスッと笑ってしまうユーモア・センスが素晴らしいです。
また、全体的にちょっぴり洒落た映像センスも素敵。服装とか車とか看板とか、当時のポップ・カルチャーの小粋さが伝わってきます。なんか、「ルパン3世」ぽいんですよ。もちろん、ルパンよりも前に撮影されてるんですけどね。
主人公・信治役の仲代達矢のノホホンとした演技も好いのですが、やはりこの映画の真の主役は天本英世でしょうね。普通にしててもいいキャラです。さすが、死神博士。
ラストの直接対決では、天本英世の左腕(義手)がパコッと抜けて、中から機関銃が出てきます。おお、「コブラ」じゃん!