本日の1枚

 ということで、上記ガイドブックにも紹介されている1枚。
 
 Stanley Cowell / Regeneration (LP)

 

 
 スピリチュアル・ジャズの重要レーベル、STRATA-EAST創設者の1人。ピアニストです。
 このアルバムもそのSTRATA-EASTから、'76年にリリースしたもの。同レーベル人脈を中心に、腕利きのミュージシャンたちが13人集まって制作したアフロ・ジャズなアルバムです。
 
 アフリカンな民族楽器を用いたプリミティヴなサウンドは、意外にもメロウに響きます。
 また、アシッドな打楽器のリズムにシンセと共に乗せられるヴォーカルはとてもソウルフルで、土着的なリズムと洗練された音使いのバランスがとても素晴らしい。
 スピリチュアルな臭いをプンプンさせながらも、とても聴きやすいのです。
 
 01. 『Trying To Find A Way』は、トライバルに疾走するパーカッションに浮遊感たっぷりのピヨピヨ・シンセ、艶のあるソウルフルな男女ヴォーカルが重なる曲で、まるでカーティスのようなニュー・ソウル系な味わい。
 03. 『Shimmy Shewobble』は、呪術的に激しく叩かれるリズムに、フルートまでも打楽器のようにビートを刻みます。
 04. 『Parlour Blues』は、ピアノとハーモニカでブルースっぽく演奏。
 05. 『Thank You My People』は、アシッドなリズムを繰り返すパーカッションとベースのうえに、しっとりしたホーン、呪術的な語りヴォーカル、アフリカンな女性コーラスが織り成すうねりが、とてもメロウでグルーヴィ。『Trying To Find A Way』と『Travelin' Man』が人気ですが、僕はこの曲が一番のお気に入りです。
 06. 『Travelin' Man』は、彼の代表曲のヴォーカル・ヴァージョン。アフロというよりエキゾなトライバルさが魅力的です。