本日の1枚
Mario Castro-Neves / Stop, Look & Listen (CD)
ブラジルを離れたマリオが、1977年にカナダのレーベルからリリースしたアルバム。
雰囲気はかなり同時期のセルメンに似ています。70年代ポップスを取り込んだソフト&メロウなサウンドだけでなく、女性のツイン・ヴォーカルとか、スタイルもセルメンのユニットみたい。意識的なのでしょうか。
演奏は地元カナダのミュージシャンを起用しているようですが、リズムに対する繊細さがとても好いです。中でもやはりマリオのエレピはひときわ輝いています。
控えめなダンサブルさと柔らかなソフトさに加え、マリオのメロウなエレピがすっごく素晴らしい。
全体を包むラウンジーなアレンジもやり過ぎることなく洗練されていて、歌声の適度な甘さとの相性も抜群です。
米国のポップさをジェントルなサウダージ感でくるんだ、カーペンターズの『All You Get from Love is a Lovesong』、スティーヴィー・ワンダーの『Summersoft』といったカヴァーも素晴らしいですが、柔らかでキャッチーなメロディが映えるオリジナル曲たちがまた素敵で、ファンキー・ボサな『Sometime Love Affair』、煌めきメロウな『Stop, Look & Listen』がお気に入りです。