本日のニュース 「憎いし苦痛」

 昨日の衆院本会議で、民主党の議員が安倍晋三首相のキャッチフレーズ「美しい国」を取り上げ「逆から読むと『憎いし苦痛』」と皮肉った、てニュースです。
 
 僕が初めて「にくいしくつう」て言葉を見たのは数ヶ月前、憲法9条改正に反対を唱えるグループがこの言葉を掲げていました。たぶんそれが最初にこの回文を発見した人たちなのかな。
 以来、もう何度となくこの言葉を見てますが、メディアで出てくる度に疑問を感じるのは、この言葉を持ち出す人が、あたかも自分が発見したかのように自慢げに話す姿です。
 
 昨日の議員は、前振りに「美しい国にはダ・ヴィンチ・コードのように何かメッセージが隠されているのか」と発言したそうです。想像するだけでもなんだか恥ずかしいですね。
 その場にいれば思わず頭を抱えてしまいそうな場面ですが、意外や大きな歓声と拍手が起こったそうです。どうやら僕には政治家の素敵なユーモア・センスを理解する素養が欠けているようですね。
 
 それにしても、一番最初に「にくいしくつう」を発見した人は、今どんな気持ちなんだろうということが気にかかります。
 自分が発見したかのように話す著名人やメディアの論説を目にするたび、「俺が最初に見つけたんだぞ!」と、憎しみや苦痛を感じていることでしょう。