本日の1枚

 Sparks / Angst In My Pants (LP)

Angst in My Pants (Reis)

Angst in My Pants (Reis)

 
 スパークスで一番の傑作は? と聞かれたら、おそらく「Kimono My House」と答える人が多いのではないかと思います。
 その意見に異論はないんだけど、ジョルジオ・モロダーと出逢ってからのエレクトロ・ポップ路線も僕は大好きなんです。
 
 この盤は、1982年にアトランティックからリリースしたアルバム。エレクトロ・ポップ路線期の名盤だと思います。
 プロデュースはマックという人。ジョルジオ・モロダーのプロダクションに所属していた人らしい。
 なので、基本はテケテケしたシンセ・ディスコな作りなんですが、そこにこの兄弟らしい変態っぽさが絶妙に音とリズムを歪めています。
 例えばディーヴォも変態エレ・ポップ/パンクな曲を作ってますが、それと比較するとスパークスの曲には下品な中にも英国らしいモダンな雰囲気が漂ってるように感じます。
 
 モロダー直系のデジタル・ビートを基調に、ロンのウネウネしたシンセ・サウンド、そしてラッセルのオペラ風の歌声。そのヘンテコなカッコ良さを堪能できる、タイトル曲『Angst In My Pants』が一番のお気に入りです。
 
 ちなみに僕が持ってる82年盤の邦題は『パンツの中の用心棒』なんですが、現在の邦題は『ゾウさんの悩み』に変わっています。
 新しいのもちょっと洒落てて好い邦題だと思いますが、旧アナログ盤の帯に書かれていた「パンツの中身大公開!」て言葉がなくなったのは残念です。