本日の1枚

 Cornelius / Sensuous (CD)

Sensuous

Sensuous

 
 5年振りにリリースされたアルバム。
 オープニング曲『Sensuous』は美しい生音エレクトロニカ。曲自体は嫌いなタイプではないのですが、コーネリアスがこんな方向にいっちゃったのか、とちょっと疑問。
 と思ってたら、2曲目以降は良くも悪くもコーネリアス節が。
 
 「感覚を喜ばせる」というタイトルどおり、感覚的に心地良い曲が続きます。
 例えば、『Breezin'』。1単語ごとに細切れにされたヴォーカルと、細切れのカッティング・ギター、電子音などを配置しただけの曲なのに、その穏やかなループ感が穏やかに快楽的で心地良い。
 
 これまでにリリースされたアルバムのような斬新さはあまり感じないものの、アバンギャルドさはむしろ進んでいて、ただそれを覆うポップさが増しているように思います。
 どの曲もよく聴くほどにヘンテコなんですが、それを気付かせずにポップ・ミュージックとして成立させているところが素晴らしいですね。
 そして、非ロック的な音楽でありながらも、なんかロック的な感性に溢れています。
 
 スティーヴ・アルビニ meets プレフューズ73 て感じの『Gum』、キュートなアシッドさが素敵なエレクトロ・ポップ『Beep It』あたりがお気に入りです。