第16回セレクト合戦 勝手にレビュー 風来坊さん編
風来坊さんのセレクトは「ゴージャス」。これは、今回のテーマからするとかなり異色かもしれません。
クラシックの素養のない僕には、到底考え付かぬ選曲の数々。クラシカルなトーンで統一されているものの、曲目を見ると多彩さに驚かされました。
最初聴いたときはゴージャスさに圧倒されてとても和めませんでしたが、2度、3度と聴くうちに、「和み」の意味が僕にも分かってきたような気がします。
ちなみに手持ちは⑧、一番のお気に入りは②でした。
収録されている曲目は、
01. 波の盆 / 武満徹
02. It's Only A Paper Moon / Rufas Wainwright
03. Don't They Know You've Gone / Kate St.John
04. In Our Time / Burt Bacharach
05. Grand Hotel / Procol Harum
06. English Tea / Paul McCartney
07. Something / The 12 Cellists of The Berlin Philharmonic Orchestra
08. Mr.Somewhere / This Mortal Coil
09. She / Marianne Faithfull
10. Giuseppe Tornatore Suite - 1. Playing Love From The Legend Of 1900 / Yo-Yo Ma
11. Closer To Believing / Emerson, Lake & Palmer
12. Lisa / 崎川晶子
(01) は、いきなりのクラシックにビビリ気味で聴き始めました。冒頭のグロッケンの音色が可愛らしくていいですね。柔らかな旋律が心地良いです。
(02) は、思い切りゴージャスなオーケストレーションに、突然響き出すのはルーファスの歌声。しかもよく聴くと曲は『ペイパー・ムーン』だし。うひゃー、これはしびれます。
(03) は、中盤の転調部分で盛り上がる音の壁、その壁が退いた後の穏やかな歌声が好いですね。
(04) は、ちょっとバカラックっぽいと思ってたら、本当にバカラックでした。
(05) は、オペラ調のハーモニーが出てきたり、めまぐるしい展開がドドーンと畳み掛けてきます。ゴージャスさに引っ張りまわされてる感じ。
(06) は、ポールっぽい歌声だと思ってたら、本当にポールでした。短い中にもポールらしさがいっぱい詰まってますね。
(07) は、チェロ奏者たちによるビートルズのクラシック・カヴァー。アルバムも聴いてみたいです。
(08) は、懐かしい!4ADのユニット。コクトー・ツインズに比べるとマイルドな耽美さが好きでした。荘厳なストリングスの音色と可憐な歌声が素敵です。
(09) は、重厚な音と美しいメロディにうっとり。
(11) は、グレッグ・レイクのソロ曲とのこと。ゴージャスな眠りに誘われて、なるほど、ここにきてようやくゴージャスさが「秋のなごみ」に結びつきました。
(12) は、煌めくようなチェンバロの音色が美しい。なんとも素敵な終わり方ですねー。
↓風来坊さん本人の解説はこちら
http://d.hatena.ne.jp/huraibou/20020106