本日の1枚

 Oriental Sunshine / Dedicated to the Bird We Love (CD)

Dedicated to the Bird We Love

Dedicated to the Bird We Love

 1970年リリースの、ノルウェー産のアシッド・フォーク。
 ジャケ写真のインド人画像が物語るとおり、全編にシタールやタブラがフィーチャーされています。
 とはいえ、曲そのものはラーガ・ロック調というよりも、英国フォーク然したものが中心です。
 東洋風の音色が奏でるのは、浮遊感たっぷりのドリーミーなサウンド。物憂げだが気品溢れる女性ヴォーカルと美しいコーラスがそこに漂うと、シタールの響きのもつエキゾな味わいとともに、まどろみのサイケデリック感がなんとも穏やかに温くて心地良い。
 陰りのあるメランコリックなメロディも、キャッチーに耳に馴染みます。
 
 まずはもうオープニングの『Across Your Life』に胸キュンです。ウッドベースを軸にシタールやオルガンが鳴り響くサイケ・ジャズな演奏に、きりっとした女性ヴォーカルが絡みます。
 穏やかな男女ヴォーカルが和むフォーキー・ポップ『Mother Nature』での、竹笛の音色が舞い上がる感覚は南米風のトリッピーさ。
 思いきりラーガな『Unless』、なぜかフレンチ・ポップ調の『Land Of Wisdom』など、聴きどころは満載なアルバムです。