本日の1枚

 Osmar Milito / Nem Paleto, Nem Gravata (CD)

ネン・パレトー、ネン・グラヴァッタ(紙ジャケット仕様)(BOM24124)

ネン・パレトー、ネン・グラヴァッタ(紙ジャケット仕様)(BOM24124)

 ボッサ・リオのメンバーであったオズマールミリートが、'73年にリリースしたアルバム。
 ブラジル帰国後からノヴェラ(テレビ番組のサントラ)を手がけていたミリートですが、そこで培ったお洒落でファニーでファンキーな感性がいかんなく発揮されています。
 レコ屋の「ブラジリアン・ソフト・ロック最高峰」て謳い文句はダテじゃない。
 
 1曲を除いてカヴァー曲ばかり。しかも古い曲が中心なんですが、エレピやフルートの音色を柔らかなグルーヴィさ、穏やかな男女コーラスのソフロ加減など、どれもミリートな曲に仕上がっています。
 
 とりあえずオープニングの『Eu Dei』を聴くだけで、このアルバムの素晴らしさを感じられるでしょう。軽やかに変則的なリズム、じんわりグルーヴィなエレピの音色、穏やかでどこかファニーな男女の歌声。素敵すぎる逸品です。
 この盤唯一のオリジナル曲『Mais Cedo Ou Mais Tarde』は、モロにブラジリアン・ソフト・ロックな美しく切ないアレンジがたまりません。「パラッパー」な女性ヴォーカルも素敵すぎ。
 
 ソフロ・テイストのボッサ『A Griga』や『Dose Pra Leao』や『Minhas Razoes』、軽快なファンキーさが心地良い『Nem Paleto, Nem Gravata』、サウダージ感たっぷりのソフト・ロック『Tem Dende』など、捨て曲のない素晴らしいアルバムだと思います。