本日の1枚
ベン・シドランのアルバムもドドーンと紙ジャケで再発されていますね。
僕が初めてベン・シドランを知ったのは、20年ほど前、友人がエアチェック&編集したテープにとってもカッコ良い曲が入っていたから。
当時僕はAORが大嫌いだったんだけど、グルーヴィでファンキーな楽曲の素晴らしさは、AORに分類される音楽への偏見を吹き飛ばしてくれました。
特にファースト・アルバムに惹かれてたんだけど、中古レコ屋に手頃な値段で売ってなかったので、後になってCD再発されたときは大喜びしたものです。
Ben Sidran / Feel Your Groove (CD)
- アーティスト: ベン・シドラン
- 出版社/メーカー: EMIミュージック・ジャパン
- 発売日: 2008/03/05
- メディア: CD
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これは1971年にリリースされたファースト・アルバム。
ボズ・スギャッグスやジェシ・エド・デイヴィス、ブルー・ミッチェルなど豪華なゲストを迎え、彼のグルーヴィな魅力が濃縮されたような仕上がりとなっています。
全体的にドーンと重いグルーヴィさに満ちていて、非常に土着的な印象を受けます。荒削りな感触の音なんだけど、でもよく聴くとアレンジは結構洗練されているんですけど。
ブルージーなものやサイケ・ロック調のものもあるけど、基本はソウル・ジャズ、ジャズ・ファンク風な楽曲が中心。
ちなみにエアチェックで聴いたのは『About Love』。ウッド・ベースが紡ぐ重いグルーヴ感にギターの刻みが軽やかさを付す、洒落たアレンジも素敵なメロウ・グルーヴィな楽曲。そっと被さる女性コーラスも素晴らしい。その頃(80年代終わり)流行っていた「レア・グルーヴ」て言葉が思い浮かびます。
冒頭の酔っ払いセッションな『Leo's My Name』の賑やかさに粋を感じていると、続く『Poor Girl』のいきなりのグルーヴィなオルガンの音色でガツンとやられます。クールな歌声との対比で浮かび上がるファンキーさも素敵。
小粋に南部風な『Racine Bovine』でのつぶやきヴォーカルもいい味だし、タイトル曲『Feel Your Groove』は朝もやのメロウ・グルーヴィさがじんわりと響きます。
ややサイケ調のグルーヴィ・ロックな『That Fine Day』、スウィンギンなファンキーさが魅力の『Alexander's Rag Time Brand』などなど、とにかくカッコ良い曲が目白押しのアルバムです。