本日の1枚

 S.O.L.A.R. / Faith For My Mind (CD)

フェイス・フォー・マイ・マインド

フェイス・フォー・マイ・マインド

 アトランタで80年代に活動していたスピリチュアル・ジャズな男女混成グループ。
 音そのものはブラック・ジャズ系なんですが、3人の女性ヴォーカルとコーラスを中心にした楽曲がほとんどで、ドス黒いサウンドとピュアな女性コーラスの相性がとても良いのです。
 ブラック・ジャズで例えれば、ダグ・カーン(とジーン・カーン)をソフト&円やかにしたような感じで、結果としてライトなソウル作品を聴いているような印象を受けます。
 
 グループの中心人物ママニジ・アザンヤーはジャマイカ系イギリス人らしく、スティールドラムをフィーチャーしたり、レゲエやカリプソなリズムの楽曲とかが素敵なところです。
 
 オープニングの『Faith For My Mind』は、厳かな空気の中を、重い脚を引きずり疾走するベースがなんともカッコ良い。スリリングな展開と後半の穏やかなアレンジも好し。
 続く『It's A New Day』は、スピリチュアルなコーラスの重なりがこれまたカッコ良い。
 『Walk Together Children』は、帯にも書かれているようにフリー・ソウル的な作品。
 ブラック・ジャズなアフロセントリックなファンキーさが魅力の『Living For The Most High』の後は、ジャマイカンな楽曲が続きます。
 一番のオススメは子供コーラスをフィーチャーした『Eat I-Tal Food』。レゲエなリズムとスピリチュアルな空気感、そして可愛らしい子供コーラスがとっても素敵。
 ラストはモーダル・ジャズな『Rainbow』。女性ヴォーカルやベースの重さの使い方が、一番カッコ良かった時期の4ヒーローみたい。