本日の1枚

 Smallroom Allstars / flipper's players 〜タイへ行くつもりじゃなかった〜 (CD)

flipper’s players~タイへ行くつもりじゃなかった~

flipper’s players~タイへ行くつもりじゃなかった~

 
 フリッパーズ・ギターのファースト『three cheers for our side 〜海へ行くつもりじゃなかった〜』のカヴァー・アルバム。
 と言っても、カヴァーしてるのはすべてタイ、バンコクのバンド。
 本当なのかどうだか分りませんが、バンコクでかつての渋谷系っぽいムーヴメントが起こっているんだとか。
 
 過去にもフリッパーズ・ギターのトリビュート盤はいくつかリリースされてましたが、なんかこう気合いが入りすぎてる感、無理して独自性を出そうとあがいてる感があったんですけども、距離(4,620km)と時間(19年)が離れた2008年バンコクでのこのアルバムは、気の抜け具合がとてもあっさりとしていて、無理のないユニークさがいい感じですよ。
 
 どの曲もかなりヘナチョコ。演奏も歌もあまり上手ではないんですけど、でもとってもキュートでお洒落でいて、何よりも90年代初頭のあの頃の空気感のようなものが漂っているような。
 
 きっちりギター・ポップしてる曲が多いのですが、メロウにシティ・ポップな曲、ちょいとモンドにタイ風の曲とか、カヴァー盤としての適度な多様性も好いですね。
 お気に入りはモロに80'sアノラックしてる『すてきなジョイライド』と『ピコピコ・テクノ・ポップな『コーヒーミルク・クレイジー』。特に後者はキュートなロリ声の女性ヴォーカルが素敵なんです。
 
 へなちょこなカヴァー・ジャケと日本語タイトルもまた素敵ですね。