本日の1枚

 Tir Na Nog / A Tear And A Smile (CD)

The Tear and the Smile

The Tear and the Smile

 
 アイルランドのフォーク・デュオ。1972年リリースのセカンド・アルバム。
 ちょいと陰鬱に湿り気を含んだ、いかにも英国フォークな音なんですけど、このデュオはとにかくメロディが素晴らしいんです。
 
 アコギの音色も好いのですが、このセカンドからはリズムが強調されてポップ度が増し、さらにストリングスなんかも加えられています。
 キャッチーな泣きのメロディと、英国風のまどろんだ空気感、そして繊細なポップさが好い。ま、ジャケどおり地味なアルバムなんですけどね。
 
 イントロの柔らかなアコギが泣かせる『Hemisphere』やハーモニーの美しさが光るラストの『Two White Horses』とか、地味だけど何気にいい曲が続きます。
 モロに英国フォークな楽曲もまぁ好いのですが、お気に入りはちょいとポップなオープニングの『Come And See The Show』。基本的には穏やかに跳ねるようなフォーキー・ポップなんですけど、サビ部分でのグニャリとした転調でグッと英国フォークらしさが顔を出すとこが素敵です。