本日の1枚 The Growing Concern

 The Growing Concern / The Growing Concern (CD)

ザ グローイング コンサーン(紙ジャケット仕様)

ザ グローイング コンサーン(紙ジャケット仕様)

 
 米国のサイケ・バンド。1968年にリリースされた唯一のアルバム。
 ジェファーソン・エアプレイン系の音ではあるんですが、非常に宗教的なアシッド感が強く、またソフト・ロッキンなフラワーさも素敵です。
 もちろんオルガンやファズ・ギターも鳴り響き続けてるし、全体をぼんやりと覆うエフェクトもまたいい雰囲気ではあります。
 
 男性5人、女性2人の7人組グループなんですけど、その女性コーラスがとても素晴らしい。
 ただ単に美しいだけではなく、とても神々しいのです。凛とした気品のある透き通った歌声で、そのハーモニーだけを聴いていると、クリスチャン・フォークというよりも英国トラッドな空気を感じます。
 
 まずもうオープニングの『Hard Hrad Year』に完全に参りました。ホリーズのカヴァーなんですけど、重層なオルガンの音色が織り成す幻想的な響きと、神秘的に美しい女性コーラスが素敵すぎ。
 続く『Edge Of Time』は、下世話なガレージ・サウンドに神々しく漂う女性コーラスがこれまた素敵。そんな女性ヴォーカルの美しさを堪能するには、ドリーミーなアシッド・フォーク『A Boy I Once Knew Well』が一番かな。
 GS歌謡なサウンドを背景にポスト・パンク的なメロディと歌声がカッコいい『What Kind Of Life』、女性ヴォーカルがガール・ポップ風に美しくハモるバッファロー・スプリングフィールドのカヴァー『Sit Down I Think I Love You』とか、オリジナルもカヴァーもいい味のある楽曲が並ぶアルバムです。