本日の1枚 Adamkosky

 Adamkosky / In Your Eye (CD)

IN YOUR EYE

IN YOUR EYE

 
 米国オハイオのSSW。オリジナルは1973年に300枚しかプレスされなかったというレア盤ですが、韓国Bella Terraから再発されました。
 アコギを中心としたシンプルなサウンドで、本人はギターの他にマンドリン、ドラムを演奏しながら歌っているようです。
 
 魅力は美しいメロディと味のある歌声、メロウなギターの音色。何気にさらりと歌われるのは、どれも呑気だけど哀愁溢れるアシッド・フォーキーな楽曲で、地味だけどじわじわくる名曲ばかり。
 珍妙なジャケからは想像もできない素敵なアルバムなのです。
 
 まずオープニングの『Never Thought』からグッとつかまれます。ジェントルな歌声とメロウなアコギの紡ぎは、心地良く爽やかな陽だまりフォーキーな逸品。
 ギターのフレーズがネオアコ的な儚い美しさの『Broken Hours, Wasted Days』や『Sunset Of A Dying Day』、なぜかファンキーなインスト『Steam』、ラグタイムな『Armadillo Hitchhike Blues』、リズムが跳ねる『Shadows』とか、もうどの曲も素晴らしい。
 お気に入りは、ハーモニーとアコギの穏やかなメロウさを畳みかけてくる『Last Winter's Friday』。慈愛溢れる歌声とアコギの音色に不覚にもジーンときてしまいます。
 
 短い曲ばかりなので、あっという間に終わってしまうのが残念なところ。