本日の1枚 Waa

 Waa / la dolce vita (CD)

la dolce vita -甘い生活-

la dolce vita -甘い生活-

 
 台湾のインディーズ・ユニット自然捲(ナチュラルQ)のヴォーカルだった女性、魏如萱のソロ・アルバム。2008年のリリース。
 とにかくねぇ、歌声が可愛いのですよ。作られたウィスパー・ヴォイスでは絶対に表現しえないキュートな舌足らずさがたまらない。フワフワと軽やかで、つかみどころのない陽炎のような淡さもまた好し。
 
 歌詞は北京語らしいのですが、固い響きのはずの語が丸ーく発音されていて、その語感が甘くってフランス語かと思っちゃうよう。
 その発音での歌声が、脆そうで危うげで無垢そうでどこか妖艶さもあり、とにかく「少女」ぽくて素敵なのです。
 
 mondialitoの笛岡俊哉がプロデューサーとして参加した楽曲は、ソフトにエレクトロニカ・ポップな味わい。
 で、最初に聴いたときは全然気付かなかったけど、実はカヴァー集だったのでした。スペインのnizaや米国のemily sparksなどなど、世界各国のインディ・ポップをカヴァー。
 穏やかにボッサ・テイストなアレンジで、儚く美しいまどろみのサウンドに、聴いてるこっちも夢見心地ですな。
 
 特にお気に入りは、スペインはエレファント・レーベルのギター・ポップ・バンドnizaのカヴァー2曲。ボッサ・テイストでそのままギター・ポップにカヴァーした『flower king』、キラキラした電子音が眩いエレクトロニカ・ポップ『diamond』、どちらもとってもキュート!
 ふわふわと漂うテクノ・ポップ『let's go travelling』、かすれた歌声で儚い美しさが光る『room』、中国風な耽美さの『perfume』、ピヨピヨした電子音も可愛い『i'm menstruating』、穏やかなエレクトロ・サウンドにギターが煌く『A Todo Color』、単に可愛いだけでない歌声を魅せる『Downtown Cafe』、80's要素のエレクトロニカ・ポップ『slipper』・・・。とにかくどれも良いぞ。
 
 
 女人經痛時 (i'm menstruating)