本日の1枚 Dave Waite & Marianne Segal

 Dave Waite & Marianne Segal / Paper Flowers (CD)

Paper Flowers

Paper Flowers

 
 後にジェイドを結成する2人ですが、1967年から69年にデュオとして活動していたそうで、当時の音源を幻の未発表作品集としてCD化されたものです。
 なんとなくモロにブリティッシュ・フォークな楽曲を想像していたら、これがまた大違いで。これでもかとポップでキャッチーな曲が続くのです。
 曲調は米国フォーク・ロック風でありながら、ストリングスやホーンなどを配したアレンジはいかにも当時の英国サイケ・ポップ風で、洗練されたドリーミーな躍動感が素晴らしいのですよ。
 マリアン・シーガルの歌声はやはりちょいと憂いを帯びていたりして、それ故に醸し出す木漏れ日フォーキーな感覚も素敵です。
 
 とりあえずまずは冒頭の『Paper Flowers』にガツーンと参りました。ウキウキなリズムに弾む、渋いけどハッピーな躍動感のあるデイヴの歌声とともに、モノクローム・セットとかのギター・ポップを彷彿とさせる曲ですね。ラスト近くのパッパラ〜なホーンも好しで、文句なしにポップな逸品です。
 続けてラララなコーラスで始まるキャッチーなポップ・ソングの『It's Really Quite Alright』、ソフト・ロッキンなアレンジの『I Can't Love You More』、開始から3曲のキャッチーな流れがたまらない。
 
 その後は、ジョニ・ミッチェルあたりの米国フォークを想起させる曲が続きますが、これはこれでまた素敵な味わいがありますね。ただ、中でもお気に入りなのは、英国フォークらしい美しさが光る『Miranda In The Sun』と、都会的な孤独感を覚える『Rainbow』でした。