本日の1本 バンク・オブ・ザ・デッド

 バンク・オブ・ザ・デッド

バンク・オブ・ザ・デッド [DVD]

バンク・オブ・ザ・デッド [DVD]

 
 親金庫のある銀行に押し入った強盗たち。警官に囲まれ銀行内に立てこもるが、夜になると警官たちが何者かに襲われて全滅する。街はゾンビに埋め尽くされていたのだ。呆然とする強盗たちと人質たちの前に現れたのは、ゾンビと闘う謎のハンターだった、、、というストーリーです。
 
 銀行強盗とゾンビ。なかなか好い設定ですね。
 ゾンビが本格的に登場するのはラストの十数分だけで、トータルの半分以上の時間は強盗たちが銀行に押し入るまでの経緯に費やされます。
 けれど、結構飽きずに観続けることができましたよ。ちょいと間抜けだが悲哀のある人物描写が上手いのでした。
 
 本作ゾンビの弱点は頭でなく心臓。これはゾンビ映画としては致命的です。
 なぜって、ゾンビを倒していく際に、スプラッタな展開にならないから。やっぱ、ゾンビ映画は豪快に頭を吹っ飛ばしてもらわなきゃ。
 しかも、すぐに銃弾が切れて、主人公たちはナイフでゾンビに立ち向かうのですよ。せっかくの強盗&警官&ハンターと大量のゾンビが闘うメインのアクション・シーンが、とっても地味に終わってしまいます。
 
 ということで、全然スプラッタなシーンもないゾンビ映画としては全くもって物足りない作品ではあるものの、前述のとおり結構飽きずに楽しんで観れました。
 あからさまに笑わそうとするんじゃなく、微笑ましく進んでいく薄いコメディ要素が見事で、なんかほのぼのとしたユルイ流れが心地良くって。
 
 ラストの呆気なさも圧巻。
 わらわらと大量に飛び出してくるゾンビたちに囲まれ、あぁ、こいつらこれで終わりなんだろうなと思ったら、ナイフだけで普通に皆殺しにしちゃったよ。
 外に出てニコニコと朝の街を歩く強盗2人と婦人警官の姿でエンディング。強盗は奪った札束を抱えています。とりあえず、逮捕したほうがいいんじゃないかな、警官さんよ。