本日の1枚 Ann Reed

 Ann Reed / Carpediem (CD)

カルペディエム

カルペディエム

 
 米国ミネアポリスの女性シンガー・ソングライター。1981年に自主制作でリリースされたファースト・アルバム。
 僕の持ってるのは韓国BigPinkからの再発盤ですが、つい先日、Vividからも紙ジャケで再発されたようです。
 
 レコ屋の評に「ジョニ・ミッチェル系」と書かれてたのですが、オープニングの『Can't Be Easy』を聴いてビックリ、想像していた音とは全然違いました。
 清涼なフルートとアコギ、軽やかなパーカッションで構成されたシンプルにブラジリアン・アコースティックなサウンドで、ちょっとぶっきらぼうな素朴な歌声も穏やかグルーヴィに響きます。
 
 なるほど、ジャズ志向の頃のジョニ・ミッチェル系の曲のようですね。こりゃ参りました、1曲目ですっかり心奪われましたよ。
 アコギを中心にしたシンプルな構成のフォーキーな曲ばかりなんですが、ジャジーな味付けがあったり、とてもカラフルな印象を受けるアルバムです。ポップ度も高い。
 
 普通にクオリティの高いフォーキー・ポップ『Jessie』、タイトルどおりにアコースティック・スウィングしてる『Swing Tune』、モロにジャズ・チューンな『Next Time』、涼しげなアコギの紡ぎがメロウに響くインスト『Milwaukee』、微妙にアシッドな空気感も素敵な『Lisa's Song』など、地味だけど飽きずに聴き続けられるアルバムです。
 残念なのはタイトル曲の『Carperdiem』。爽やかブリージンなフォーキー・ソウルで、柔らかなグルーヴィさとかがとても素敵なんですけど、なんとこれインストなんですよ。この曲には歌声を乗せて欲しかったなぁ。