本日の1枚 Edson E Tita

 Edson E Tita / Novidade De Vida (LP)

Novidade De Vida

Novidade De Vida

 
 寒いボサ・ノヴァを聴こうと久々に針を落としたんだけど、結構温かな音でした。温かというより、「ぬるい」というべきか。
 トリオ・カマラのベーシストとして有名なエヂソン・ロボが、奥さんのティタと録音したボサ・アルバム。1982年のリリース。
 バックにはトニーニョ・オルにダニロ・カイミ、クラウヂオ・ロヂチ、パウロ・ジョビンなどが参加。さらにアレンジはジョアン・ドナート。なんとまぁ豪華なこと。
 
 サウダージという言葉よりも、ヨーロッパ的なノスタルジックさ、メランコリックさを感じます。
 とても洗練された音なんだけど、柔らかなムーディさが過剰なおしゃれ感を排除しています。このへんのバランス感覚がいいですね。
 とても穏やかなんですけど、もちろんブラジルらしいリズムのセンスも好し。
 
 柔らかムーディ&グルーヴィな『Pode Chegar』、淡いグルーヴ感が軽く響く『Vem O Fim』、
 ジェントルなハーモニーが優しく響く『Amor Eterno』、アーバンメロウなジャズボッサ『Dal Glorias』あたりがお気に入り。
 アルバム全体に満ちた、薄い空気感がじんわりきちゃいます。