本日の1枚 平岡精二とブルーシャンデリア
平岡精二とブルーシャンデリア / ナイトクラブの片隅で (CD)
- アーティスト: 平岡精二とブルーシャンデリア
- 出版社/メーカー: ユニバーサル ミュージック
- 発売日: 2007/04/11
- メディア: CD
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ジャズ・ヴィヴラフォン奏者な人。1970年にリリースした歌謡アルバム。
僕が持ってるのは、「ソフトロック・ヒッピーズ・シリーズ」から廉価で再発されたCDであります。
当然ながらソフト・ロッキンな音を期待して購入したのですけど、その期待は冒頭の『あいつ』開始すぐに打ち砕かれました。思い切りムード歌謡なんだもの。
しかしながら、全体を包むソフトなムーディさが醸し出す、霧のかかったような官能的な雰囲気がとても好いのです。
ぬるい躍動感のヴァイブもいいのですけど、特筆すべきは平岡精二自身のヴォーカルでしょう。
高音でボソボソ呟くような歌声はインチキさだまさしな感じなんですけど、その微妙なヘタウマ感と柔らかムーディな音の相性が素晴らしいのです。
ムード歌謡アルバムではあるものの、聴いてて受ける印象はクリス・モンテスと同質なように感じられます。
いや、やっぱりこりゃ「ソフト・ロック」と分類することも間違いではないかもね。
同時期のA&Mポップス的な洒落たアレンジの『たばこの煙』、確かにソフロ・テイストな『よう子ちゃん』とか、
オヤジっぽいユーモア・センスを洒落た音楽で包むセンスがいいなぁ。
一番のお気に入りは、『謎の女B』。ユーモラスな味わいの深い歌詞も素晴らしいが、随所に挿入される「シャバダバ」なスキャットや珍妙な掛け声が最高です。