本日の1枚 A Long Vacation
V.A. / A Long Vacation From Ladies (CD)
A LONG VACATION from Ladies(初回限定盤)(DVD付)
- アーティスト: オムニバス
- 出版社/メーカー: ユニバーサル・シグマ
- 発売日: 2009/11/04
- メディア: CD
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大滝詠一の名盤『A Long Vacation』のトリビュート・アルバム。10人の女性アーティストが参加、それぞれの解釈でカヴァーしています。
夏ではなく秋をイメージしたらしく、全体的にジャジーで洒落たサウンドが展開されております。
スペクター系なサウンドは聴けません。
なので、大滝詠一ファンとしてはとても納得することができないモノでしょう。例えばAmazonの評価とか見ても酷評が並んでいます。
まぁでも強固な思い入れがない者であれば、かなり楽しめるレベルのもんだと思いますけどねー。
僕は大貫妙子によるオープニング『君は天然色』で、結構グッときちゃいました。チェンバー・ポップにカヴァーしてるんですが、弦楽器の響きに「音の壁」な厚みもあり、抑えたトーンの歌声も好し。
しっとりとジャジーな『Velvet Motel』(金子マリ)、カラフルなコーラスも素敵な『Pop-Pi-Doo-Bi-Doo-Ba物語』(行川さをり)、
メロウ・フローターなシティ・ポップに仕上げた『雨のウェンズデイ』(尾崎亜美)、もはやカヴァーとも言い難い『恋するカレン』(つじあやの)など、各人が十分に持ち味を発揮していると思います。
原田郁子の『スピーチ・バルーン』は、エレクトロニカ・ポップを通過した感性で描かれる箱庭ポップな世界観が素敵。
一番のお気に入りは、太田裕美の『Fun×4』。南国風なアレンジやファニー&キュートな歌声などからこぼれ出るユーモラスさが素晴らしい。
ラストは井上鑑による『Epilogue Instrumental〜Blue Niagara』。大滝ファンはこれで堪忍してあげてください。