本日の1枚 800 Cherries

 800 Cherries / Opuscula (CD)

OPUSCULA

OPUSCULA

 
 2000年にリリースされたサード・アルバム。
 そもそもまぁ可愛らしいギタポ系サウンドが魅力的なユニットなのでありますが、このアルバムではトイ楽器やベルなどをフィーチャーしてさらにキュートに。
 キュートだけど非常に実験的な試みも散りばめられ、また雰囲気自体はかなりノスタルジックなものに。
 
 で、聴いてて途中まで気付かなかったんだけど、これ、基本的にインスト・アルバムなんですね。スキャットとかは聴こえてきますが、歌ってはおりません。
 僕が 800 Cherries の何が好きかというと、それはもう儚げキュートな女性ヴォーカルだと自分でも信じていたんだけど、その「うた」が無くても同じような魅力を感じることができていることに驚きです。
 
 冒頭の『Tulipa』からパリの街角系なノスタルジックさが心地良い。
 シューゲイザー系なアレンジの『Hoshi Wa Kagayaku』は、柔らかなオルガンの浮遊感がこれまた心地良い。
 シンプルなギタポ・サウンドに「パパパー」なコーラスの『Morning Walk』、トイ・ポップ風のアレンジにこれまた「パパパー」な『Natsu No Shizuku』とか、暖色系の音とキュートな声がたまんないです。
 
 エレクトロニカな感性の『Sor Op.6』は、ヒンヤリした感触がちょいと異色でお気に入りなんですけど、1曲選ぶとしたらやっぱ『Le Papillon Et La Fleur』か。
 北欧ギタポ系の穏やかなハッピーさが素敵なサウンドに、「トゥルトゥル〜」なコーラスがもうキュートすぎ!