本日の1枚 五毒拳
五毒拳
- 出版社/メーカー: キングレコード
- 発売日: 2004/06/02
- メディア: DVD
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悪名高い武術の流派「五毒門」。弟子たちの悪行を嘆く同門の師匠は、ヤンという青年を鍛え、悪事を働く弟子を倒させようとするが、、、というストーリーです。
ショウ・ブラザーズ1978年の作品。監督はカンフー映画の巨匠チャン・チェ。
なんとなくタイトルからおバカな作品を想像して観たんですけど、ところが大違い、カンフー映画として非常にクオリティの高い作品で驚き。
もちろんアクション・シーンも見応えがあるんですけど、それ以上にサスペンス風なストーリー展開やショッキングなシーンの効果的な見せ方、随所に挟まれるコミカルな小技など、とにかく演出がお見事なのです。
さて、五毒拳とは、ヘビ、サソリ、ムカデ、ガマ、ヤモリを模した拳法。
ヘビやサソリはともかく、他のがどんな拳法かというと、ムカデは百本にも見える目にも止まらぬ手・足の早技、ガマはどんな攻撃も寄せ付けない硬気功、そしてヤモリは壁にくっついちゃうことができます。
正体不明な5人の弟子たち
ヤモリのW攻撃
なんかバカっぽい設定ですが、実際に格闘シーンではカッコ良くカンフーしてるから凄い。
というか、「毒」の要素をグロさで表現してるんですよ。そのグロさが作品全体を暗いトーンで覆っていて、それがまたいいんだなぁ。
グロさといえば、味方役となる「ガマ」が罠にはまり、警察で拷問を受けて死亡するシーンがエグすぎ。
まずは「鉄の処女」みたいに内側に針がいっぱいついた「万針衣」に入れられて全身穴だらけにされます。
その後も火で熱した鉄の服を着せられたりとか、目を覆いたくなる残虐な拷問が続きます。
そのあたりの魅力からか、実はこの作品、カルト作品名作としても評価が高いのです。ですが、ただ単にそんな目だけでは観て欲しくない。
誰が悪役で誰が正義役なのかがハッキリしないサスペンス的な展開や、地味だが正統派なカンフー・アクションなど、一瞬も気を抜けないままアッいう間に90分が過ぎてしまう、、本当に優れた作品なのですよ。