本日の1枚 Flaming Lips
Flaming Lips / The Dark Side Of The Moon (CD)
- アーティスト: Flaming Lips & Stardeath & White Dwarfs
- 出版社/メーカー: Warner Bros / Wea
- 発売日: 2010/05/10
- メディア: CD
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ピンク・フロイド「狂気」のカヴァー・アルバムであります。ウェイン・コインの甥のバンドやヘンリー・ロリンズなどが参加。
ドロドロと力強いリズムやグルーヴィなギター・サウンドのウネリ具合とか、フレーミング・リップスらしいサイケ観を強く感じる音で構成されておりますが、でもやっぱ、ピンク・フロイドのカヴァー・アルバムであることも強く感じられます。
まずは『Speak To Me / Breathe』にて、まずは心臓の鼓動にてスタートする。
元盤を何度も何度も聴き込んだ程に熱心なファンではない僕が、「狂気」でまず思い浮かぶのがこの鼓動であります。
その意味で、カヴァーとしての原作への忠実度が満たされているいうな気がしました。
お気に入りは『Time / Breathe Reprise』。
ケホケホって咳とハッハッて咽ぶような息で構築されるミニマルなリズムがなんとも素晴らしい。そのまま大仰に続く展開により、なんとも胸が締め付けられるような感覚を味わえます。
苦しそうな叫び声が再構築される『The Great Gig In The Sky』、電子ノイズで始まる『Money』の気だるいユルさ、
いなたいリズムと繊細なアレンジ・センスがチカーノ・ロック的な『Any Colour You Like』
荘厳な雰囲気の中にぷにょぷにょした浮遊感も漂う『Brain Damage』
ロケンローな演奏ながら微妙なキッチュさも彩りを添える『Eclipse』など、
オリジナルの再現具合に関するセンスの好さが際立つアルバムなのでした。