本日の1枚 The Bird And The Bee

 The Bird And The Bee / Interpreting The Masters vol.1: Tribute To Daryl Hall And John Oates (CD)

Interpreting the Masters 1: Tribute to Hall & Oate

Interpreting the Masters 1: Tribute to Hall & Oate

 
 ちょい小粋なエレクトロ・ポップを奏でる男女2人組ユニット、ザ・バード・アンド・ザ・ビーの新作はなんとホール&オーツのトリビュート・アルバム。
 で、実際に聴いてみると、ふわふわしたエレクトロ・サウンドは確かに彼らのものなのだけど、原曲をとても忠実にカヴァーしている印象を受けました。
 その1番の理由はリズムでしょうか。これに関してはオリジナルそのまんまな感じです。
 
 ホール&オーツって、20年以上前にリアルタイムで聴いてる頃は、少なくとも僕の周りでは決して評判は良くありませんでした。
 当時はまぁパンクとか流行ってたんで、直球的なポップさがどうも一段低く見られていたような感があります。
 けれど割りと最近になって、ライト・メロウ的な視点を経て、自分の中ではホール&オーツ株が急上昇していたところであります。気付いてない自分がわかってなかった。
 そんな意味でも、今回バード&ビーがホール&オーツを取り上げたことは非常に興味深いところであります。
 
 冒頭の『Heard It On The Radio』は聴いたことないなぁと思ったら、バード&ビーのオリジナルみたい。おいおい。ぷにょぷにょした電子音がとっても可愛いらしくっていいなぁ。
 で、2曲目以降のカヴァーは、ヒット曲を中心に選曲されております。
 
 例えば『I Can't Go For That』とか、細かいアレンジまでオリジナルにそっくり。歌い方までも。その捻りの無さが逆に好い。
 捻じれた解釈で始まる『Private Eyes』も、いつの間にか原曲どおりになっちゃったり。
 
 『Kiss On My List』の煌めき、『She's Gone』での軽やかな音とリズムの重いグルーヴィさとか、微妙にツボをついたアレンジが好いですなぁ。
 お気に入りは、ホール&オーツでも代表的なメロウ・ソウル・ナンバー『Sara Smile』のカヴァー。これがまた見事にメロウ・フローターなアレンジで、イナラの歌声もユラユラとソウルフルで。
 
 
 Sara Smile (live)