本日の1枚 Twinn Connexion

 Twinn Connexion / Twinn Connexion (CD)

Twinn Connexion

Twinn Connexion

 
 モンタナ出身の双子デュオ。1968年にリリースされた唯一のアルバム。
 プロデュースはジェリー・ケラー。ソフロ・グループ、サークルの名曲『Turn Down Day』の作者であります。なので、基本的にはソフト・ロッキンなアルバムで、曲によってはバーバンク風であったりしています。
 特筆すべきは、随所にエフェクト処理を施したり、シタールテルミンの音色を取り入れたりして、とてもカラフルにサイケ・ポップしている点でしょう。
 
 また、非常に躍動的なリズムもアルバム全体の屋台骨となっています。美しいバラード曲であっても、なんかウキウキしてきちゃうのです。
 さらに、そのリズムにあわせてスウィンギンに弾むピアノも好いんだなぁ。ジャズっぽいんだけど、そのピアノやリズムによってソフト・サイケなアルバムにクールな味わいを加えています。
 
 まず冒頭の『Sixth Avenue Stroll』から、軽やかなリズムの上で微妙にエフェクトのかかったヴォーカルが醸し出す微妙なサイケ感が素晴らしい。
 続く『I Think I'll JUST Go And Find Me A Flower』も、軽快にリズムの跳ねるポップな曲ではあるものの、シタールの音色が添える微妙に怪しげな雰囲気が素敵であります。
 
 とても美しいアレンジもラスト近くのダミ声で台無しにするのが素晴らしい『I Think I Know Him』、
 エレクトリック感あふれるバロック・ポップも微妙に怪しげな『Dilemna』、
 なんか野暮ったいけど躍動感はソフト・ロッキンな『The Music Turns Me On』、
 コロコロと転調する中を素敵な口笛が駆け抜ける『Foolin Around』、能天気なファズがGS歌謡っぽい『Wind Me Up And I Dance』、
 美しいコーラスや華麗なストリングスの音色も、全体にグニャグニャしたアレンジで何がしたいんだかよく分からないけどやっぱり美しい大作『Summer Sadness』、
 
 なかなかに良曲が続きますが、ソフト・ロックとしてはラストの『Oh What A Lovely Day』が一番でしょうか。
 メロディ・ラインなどは着実でありながら、様々な楽器で繊細かつカラフルに彩られるアレンジが素敵であります。
 
 ちなみに僕が持ってるのは、2001年に Hugo-Montes Production から再発されたCD。
 残念なことにこの盤、非常に音質が悪い。先日別のとこからまた再発されたようなので、買うならそっちにしてください。
 
 
 Oh What A Lovely Day