本日の1枚 YMCK & De De Mouse

 YMCK & De De Mouse / Down Town (CD)

DOWN TOWN

DOWN TOWN

 
 YMCKDe De Mouseシティ・ポップ名曲をカヴァーした企画盤。2008年のリリース。
 当然ながら、YMCKは8bitなピコピコ・テクノ・ポップに、De De Mouseはキラキラしたエレクトロ・ポップにカヴァーしています。
 そこはまぁ完全に想定内の音ではありますが、各曲ともなかなかに完成度の高いのですよ、これが。
 
 De De Mouseの音の煌めきはそもそもシティ・ポップ系の楽曲との相性が良くって、すんなりとオリジナルの雰囲気に収まっている感があります。
 例えば『メトロポリタン美術館』なんて、もともと元曲がテクノ・ポップ系にアレンジされていたこともあり、何の違和感もなく聴けてしまいます。
 コトリンゴの歌声も元の世界観そのままで、音によってキラキラ度が増したような印象。
 『ルージュの伝言』はいかにもDe De Mouseらしいイントロにグッときたんだけど、ヴォーカルが入ると一気にユーミンの壁に覆われてしまいました。
 もちろんそれはそれでカヴァーとして素敵ではあるんですけどね。
 『ダウンタウン』もあくまでも元曲に忠実で、キラキラしたシンセで彩りを添えているよう。
 
 そんな親和性の高いDe De Mouseの音に比べると、YMCKのカヴァーは破壊力がちょっと凄いか。
 『ダウンタウン』も『ビューティフルネーム』も、ピコピコな音とキュートな歌声は完全にYMCKの世界観であります。ただ、細かいところまで8bitの電子音で再現した職人技に、オリジナルへのリスペクトを感じたりしました。
 お気に入りは、YMCKによる『風をあつめて』。
 ピコピコ度も然ることながら、レゲエなリズムとシンセベースに感動。そうか、この曲ってレゲエによく合うなぁ。今度普通にレゲエなカヴァーも探してみよう。
 
 
 YMCK / ビューティフルネーム