本日の1冊 ゼロ年代SF傑作選

 あんまりSFを読まなくなったのはいつからだろうか。中学生の頃は大好きだったのに。
 当然この短編集に収録された作品はすべて未読ですし、さらに言うと「ゼロ年代」の位置付けも全くわからない状態で読み始める。
 素直に面白い。スタイルは様々であるが、微妙に切ない気分になる読後感が共通項に感じられる。
 特に、冲方丁マルドゥック・スクランブル "104"』の捻れた世界観や、秋山瑞人『おれはミサイル』のスピーディな展開にゾクゾクする。
 また、ゼロ年代SF、リアル・フィクションについて丁寧に書かれた解説も素晴らしく、SF素人にはとても興味深いものでした。