本日の1枚 Agustin Pereyra Lucena Quarteto

 Agustin Pereyra Lucena Quarteto / La Rana (LP)

La Rana

La Rana

 
 アルゼンチン出身のギタリスト、アグスティン・ペレイラ・ルセナ4作目のアルバムは、1980年にノルウェーで録音されたそうです。
 「カルテット」の他のメンバーは、ノルウェー現地のミュージシャンとのこと。そのせいか、全体的にヨーロッパらしい感性が散りばめられています。
 ちょいと洒落てる音なんですけど、嫌味がなくとても上品。もちろん南米なリズム等が下地にはなっております。
 
 まずはイヴァン・リンスの『3 Horas Da Manha』でスタート。フルートなどを配した軽やかなアレンジはやはりヨーロッパ的か。そして穏やかなグルーヴィさが素敵であります。
 ジョビンの『Samba Do Aviao』でも涼やかなギターの音色が素敵ですが、ボッサらしい清涼さを楽しむには『Despues De Las Seis』でしょうか。どこかで聴いた曲だと思ってたら実はオリジナルでした、こりゃ失敬。
 
 インストでは『Pra Que Chorar』が好き。ぐいぐいと出てくるグルーヴィなベースに支えられ、ギターの軽快さが際立ちますね。
 ラストは15分もの大作『Encuentro』。メロディ形式的にいろんなフレーズが飛び出すこの曲、壮大な構成と個々の美しい配色に心惹かれます。
 
 お気に入りはドナート「カエル」のカヴァー『La Rana』。小粋なアレンジながらリズムはしっかりグルーヴィで、珍妙なカエルの鳴き声もまた素敵であります。
 
 
 La Rana (live)