本日の1枚 赤塚不二夫トリビュート 〜四十一才の春だから〜

 V.A. / 赤塚不二夫トリビュート 〜四十一才の春だから〜 (CD)

 
 「天才バカボン」の誕生41周年を記念したトリビュート・アルバム。奇しくも亡くなった2008年にリリースされたものであります。
 HALCALI電気グルーヴ×スチャダラパー、EYE、小西康陽曽我部恵一など、参加メンバーはとにかく豪華。なのでとても期待して購入したものの、完成度の低さにガッカリして数度しか聴いてませんでした。
 久々に耳にすると、、、やっぱイマイチですね。正直言って。
 原曲のイメージが強すぎるのか、どう料理しても「文化祭の高校生バンド」みたいな印象を受けてしまうのです。
 
 そんなカヴァーではミドリの『DISCOVER WAR -自衛隊賛歌-』が秀逸。ドドーンと重いジャジーな勢いが圧倒されます。
 HALCALIの『すきすきソング』とか、声はとてもハマッているんだけど、なぜだかグッとくるものがない。
 いかにも小西康陽な『「おそ松くん」524 Remix』は、逆にそれがこのアルバムでは新鮮に聴こえたり。
 
 オリジナル曲では、ネタ素材では面白さ抜群の電気グルーヴ×スチャダラパー『NA.NO.DA』が、実は世界観も一番赤塚っぽいかな。
 あとはまぁ贔屓目かもしれないけど、久々に聴いた矢野顕子の『BAKABON』がポップ・ソングとして素敵に思えました。
 で、ラストは『元祖天才バカボンの春』の原曲。やっぱ普通に歌うのが一番いいや。
 
 特筆すべきは、ブックレットにタモリが寄せた文章の素晴らしさ。これを読むためだけにでも、買った甲斐はあったというもの。
 
 
 矢野顕子 / BAKABON (live)