第24回セレクト合戦 勝手にレビュー 風来坊さん編

 それでは皆さんのセレクト感想です。まずは、最初に届いた風来坊さんのセレクト感想から。
 まずは、淡いノスタルジックな色彩で統一された世界観に感動。
 そしてとても映像的で、目の前にパステルカラーの風景が広がっていきます。
 コンセプトは「夢みがちな子供の、とある1日の風景」ということですが、それを視覚的に体験できるかのようなマジカルなセレクトなのです。
 
 収録されている曲目は、
 01. Tico Moon / Children's song
 02. 鈴木大介、古部賢一 / Piazza Vittorio
 03. ザッハトルテ / ウィークエンド・デリ
 04. Seigen Ono / Julia
 05. タブラトゥーラ / 風の丘
 06. 坂本龍一 & ダンスリー / Dance
 07. 吉野祐司 / 商人と狼と、旅の荷馬車
 08. 渡辺香津美 / Tinkle
 09. Salle Gaveau / 童話で書かれた生態系
 10. Smoked Salmon Railway Machine / dancing with little happiness
 11. World Standard / 魔法
 12. 栗コーダーポップスオーケストラ / またあした
 
 曲目ごとの感想です。
 (01) は、ハープの後ろに響く、控えめなアコギの音色が紡ぐユラユラした色合いが素敵。薄緑が広がる風景が目に浮かんでくるようであります。
 (02) は、オーボエの放つ、爽やかだけどモヤモヤしている空気感がいいですね。柔らかな浮遊感が心地良い。
 (03) は、街角メランコリックな音にうっとり聴き入りました。こちらは都会の午前な雰囲気。
 (04) は、洒落た雰囲気でありながら、徐々に重みを増す音は結構圧力が高い。
 (05) は、中世舞台のRPG的な世界観にニンマリ。なんか竜とかが飛んでそうな。
 (06) は、軽めの音を放つ楽器で構成されてますが、複雑な音の厚みがとても圧倒的。これはなかなか凄い曲であります。そして坂本だったとは。
 (07) は、箱庭的な雰囲気がとってもキュート。おもちゃが踊ってる映像が頭に浮かびます。
 (08) は、幻想世界を夢見てたのに、一気に目を覚まされたアーバンなジャジーさ。しかしそこにはまた都会の夢が広がり。
 (09) は、軽やかでありながら力強い実験性も秘めていますね。
 (10) は、ちょいと間の抜けたリズム感が素敵。穏やかに弾むリズムからは、夕立の後に水たまりの上をピョンピョン跳ねる小さな女の子の映像が頭に浮かぶ。
 (11) は、架空の昭和な黄昏の映像が。川辺の土手で目にする日の入り。
 (12) は、穏やかなノスタルジックさで締め。
 
 ちなみに手持ちは無し、特にお気に入りは(07)です。

狼と香辛料 original soundtracks

狼と香辛料 original soundtracks

 
 ↓風来坊さん本人の解説はこちら
 http://d.hatena.ne.jp/huraibou/20100807