第24回セレクト合戦 勝手にレビュー Finylさん編
引き出しの大きなフィニルさん、セレクトごとに毛色の違う選曲で楽しませてくれますが、今回はロイヤルさんと肩を並べるようなヒップな曲が中心。
カッコいいなぁ。
また、とても「夏」っぽいのでした。うだるような暑さと、その中を緩急つけながら駆けまわる躍動感。
そして曲目を見て納得したような驚いたような気持ちを味わえたのも、さすがの選曲であります。
収録されている曲目は、
01. Also Sprach Zarathustra / Deodato
02. Frankenstein / Edgar Winter Group
03. Journal De Bord(Theme From "Les Aventurier") / F・De・Roubaix
04. Scorpio / Dennis Coffey & The Detroit Guitar Band
05. レイン・イン・ザ・シティ / 鈴木茂&ハックル・バック
06. Viva Tirado Part1 / El Chicano
07. ヒッチハイク / はちみつぱい
08. If You Wanna Be Happy / Peter B's Looners
09. Emotions / Perre Moerlen's Gong
10. サンセット・ブールヴァードは赤く / ヒックスヴィル
11. Evergreen / Booker T
12. Diamond Dust / Jeff Beck
曲目ごとの感想です。
(01) は、おお、この曲は僕も候補に考えてました!あくまでもグルーヴィなアレンジがカッコ良いですね。
(02) は、1の後にファンキーにロックしてる曲が続くのがフィニルさんらしいですね。終盤のジャーマン・ロックぽい展開が好みであります。ちなみに僕の試作品では1の後はクール&ザ・ギャングが続いておりました。
(03) は、ああ、このテーマで口笛を使わなかったとはなんたる不覚。緩急なリズムの付け方も洒落ています。
(04) は、えっ、白人なんですか、この人。比較的穏やかな間奏部分であっても、ブラック・スプロイテーションな暴力的な刺激に溢れています。
(05) は、陽炎のような演奏と微妙な甘さの男性スキャットが、暑い夏の日にぴったりの心地良さで。
(06) は、続けて真夏のトリッピーな幻覚が現れるような曲。どぎつい色彩にクラクラ。
(07) は、軽やかな田舎感。楽器の音色に反して泥臭くない感触が好みです。
(08) は、アップセッターズとかのロック・ステディな雰囲気ですが、キャメルのピーター・バーデンスだったとは。
(09) は、ヴァイブもストリングスも美しい。優美な夕暮れが目の前に浮かびました。おっと、これがゴングだったとは。
(10) は、メロウ・フローターな逸品。モロに好みのタイプ。コーラスもふわふわしてますが、でもドーンと腰にくるグルーヴィさもあり。
(11) は、ヒップなオルガンなどが何気にカッコいい。ひそやかな高揚感もまた好し。
(12) は、メロウなエレピが柔らかで心地良くって、そっちばっかりに耳を奪われます。本当に聴くべきなのはもちろんギターの煌めきなのでしょうが。
ちなみに手持ちは(01)(12)、特にお気に入りは(10)です。
鈴木茂&ハックル・バック / レイン・イン・ザ・シティ
↓Finylさん本人の解説はこちら
http://d.hatena.ne.jp/Finyl/20100808