本日の1冊 女の足指と電話機
- 作者: 虫明亜呂無
- 出版社/メーカー: 清流出版
- 発売日: 2009/03
- メディア: 単行本
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ほとんどが女性の美しさやエロスについて書かれたものであるが、その文章は非常に上品で知的、美しく、そしてエロティックであります。
例えば「オナニー」なんて語がモロ書きされているんだけど、それがちっともいやらしくないから不思議である。
そして、映画のお気に入り場面を回想し、俳優だけでなく画面に映るあらゆるモノ1つ1つにエロスを結び付け、自分の世界観により再構成していく。
その緻密な技巧の素晴らしさは読後にもあとをひき、何度も読み返したくなる衝動に駆られます。
ちなみにタイトル「女の足指と電話機」とは、つかこうへい「ストリッパー物語」の中に登場する、女性の足を電話にするシーンから取ったもの。このタイトルだけでも脱帽ですね。