本日の1枚 Bruno Battisti D'amario

 Bruno Battisti D'amario / Samba Para Ti (LP)

サンバ・パラ・ティ

サンバ・パラ・ティ

 
 イタリアン・ライブラリー、Vedetteレーベルから再発された盤。オリジナルは1974年の作品。
 ブルーノ・バティスタィ・ダマーリオはギタリストのようですが、このアルバムの真の主役はスキャットで参加のエッダ・デッロルソでありましょう。
 モリコーネ作品などでお馴染みの「ダバダバ・スキャットの女王」の歌声はやはり素晴らしい。
 ここ数年なんとなくこのへんの音楽はちょっと敬遠したいたのですが、一巡して下火になったところでまた聴いてみたい気持ちが高まってきております。中古レコ屋ですごく安くなってますしねー。
 
 まずは冒頭の『Berimbau』から、彼女の魅惑のスキャットが炸裂。あのメロディをすべてコケティッシュなふにゃふにゃキュートが辿ります。微妙なエロさ加減がまた素晴らしいのであります。
 『Tristeza』は、パッと聴いたらこの曲だとわからないくらいユルユルなスキャットが凄い。最後の「はぁー」て溜め息がまたグッときました。
 
 コロコロしたキュートな曲調にシャバダバスキャットもまた可愛らしい『O Pato』、スキャット・ボッサとして質の高い『Ce Piu Samba』、甘いソフロ・テイストなアレンジに甘いスキャットの『Meditacao』。
 ここしばらく忘れていた女性スキャットへの嗜好を思い出さされました。
 特にお気に入りは、B級イタリアン・ムーヴィーな雰囲気の『Show Samba』。怪しげにサイケ・ラウンジな楽曲に女性のつぶやき声や笑い声がこだまする怪作。いかにもがいいなぁ。
 
 スキャット無しのインスト曲も実は好いんですけどね。
 『Soleado』(哀しみのソレアード)は、カックラキン大放送のエンディングで知られたあのメロディを、穏やかなギターの音色が辿ります。これは普通に聴きいってしまいました。
 普通にサウダージ感あふれるブラジリアン・イージーな『Samba De Una Nota So』や『So Dancao Samba』も好いし。
 
 
 Ce Piu Samba