本日の1冊 バナナの皮はなぜすべるのか?

バナナの皮はなぜすべるのか?

バナナの皮はなぜすべるのか?

 バナナの皮ですべって転ぶギャグについて、様々な角度から考察を重ねていく。
 ギャグの起源を歴史的に探ったり、ギャグが登場する古今の小説等を大量に引用したりとか、その情報量の凄さに圧倒される。
 しかも、どうやらその情報の多くはネットで収集しているようであるが、決して「底の浅さ」は感じられず、むしろ綿密な調査のうえに練り上げられた印象を受ける。
 グーグルと情熱があればそれなりに上質な研究書を著すことが可能なのだ!?
 さて、内容でありますが、思想家の言葉を引用しながら「笑い」そのものを規定していく序盤から、続けてバナナ・ギャグの種類(ベタ、シュール、メタ等)を論じる中盤までが非常に興味深い。
 最後のほうの引用の羅列は正直読んでてちょっと飽きてきちゃったけど。