本日の1枚 Macky Feary Band

 Macky Feary Band / Macky Feary Band (CD)

マッキー・フェアリー・バンド

マッキー・フェアリー・バンド

 
 元カラパナな人によるコンテンポラリー・ハワイアン名盤。1978年のリリース。
 所謂ハワイアンな音楽とはかなり感触が異なるが、かと言ってアメリカンにAORなものともかなり感触が異なります。
 アーバンに洗練された音を使いながらも、根底にはハワイ土着の音楽風土が横たわっているようで、まぁその結果として心地良く爽やかなフリー・ソウル系の楽曲になっちゃてるんですけどね。いい意味でも悪い意味でも。
 
 とりあえずオープニングの『You're Young』。ファンキーなギターのカッティングがメロウなエレピの波に覆われると、次には都会の夜なホーンが鳴り始める。そんなオープニングの十数秒だけとってもたまらない名品。
 ちょいとアップテンポなリズムにのせてクネっと歌う男性ヴォーカルも好いですし。
 同じタイプの『A Millin Star』も、軽やかにディスコティークな趣。小洒落てるんだけど、伸び伸びとした躍動感が好いなぁ。
 
 『Catherine』は、ふわふわと舞うエレピの音色に痺れるメロウ・フローターな逸品。
 熱をこめた歌声からもなぜか爽やかな風を感じ、アルバムではこの曲が一番のお気に入りであります。
 
 『I Remember You』は、モノクロっぽいストリングの音色で始まるが、徐々に色づいていくようなアレンジが好い。
 『My Hands Do Play』は、爽やかフュージョンな基本線から、テクノ・ポップ風のアレンジを挟んだりハードなギターが突然鳴り響いたり、心地良いが茶目っ気もたっぷり。
 
 フリー・ソウル系でも人気の高い『It Takes Two』は、アーバンなポップさの「ハワイ」の象徴たる曲でありますが、そういや「縄文聖地巡礼」で坂本龍一がハワイアンは嫌いだということを書いてたなぁと思い出す。
 
 
 You're Young
 
 
 Catherine