本日の1枚 Gal Costa

 Gal Costa / Gal (LP)

Gal

Gal

 
kobbadiva: 本日のお題は、1969年にリリースされたガル・コスタのセカンド・アルバム。トロピカリズモ運動渦中の作品だけあって、かなりサイケ度の高いアルバムですね。
kobbanova: いや、高いとかじゃなくて、思い切り「どサイケ」だろ。なんかもうジャケどおりに、やたらめったら混沌とした印象だな。ところで、参加ミュージシャンにカエターノ・ヴェローゾやジルベルト・ジルの名前があるけど、この2人が国外追放されたのって1969年じゃなかったかな。
kd: ウィキペディアには、1968年に拘束され、その後国外追放された、て書いてますね。
kn: 当然このアルバムも政治色が強いんだろうけど、歌詞カードも無いのでそのへんはまぁ聴いてても全然わかんないや。しかしまぁとにかく前衛芸術的な匂いがプンプンしてるな。
kd: シャウトしまくったり、MPB時代の彼女の歌声からは想像もつかない曲が続きますね。
kn: あんまり叫んでるのは苦手なんだけどな。なので冒頭の『Cinema Olympia』なんかはお気に入りだ。高速にサイケな演奏の中で、アーシーに語り続けるガルのヴォーカルがとても好いよ。ベースがブンブンと唸ってたり、ファンキーさも素晴らしいし。
kd: 『Tuareg』はちょっとラーガなテイストですね。『Cultura E Civilizacao』なんかは、かなりヘヴィーなサイケさでガルもシャウトしまっくてますが、こんなのは苦手ですか。
kn: 「うぎゃーっ!」て声はどうもなぁ、面白いんだけど。
kd: ジョルジ・ベン『Pais Tropical』のカヴァーなんてとても面白いですね。
kn: ブラジル奥地でトリップしてます、みたいな怪しさが素敵ではあるんだけど。トリッピーさでは『Com Medo Com Pedro』が好いな。アーシーさがカッコいいよ。
kd: 『Objeto Sim Objeto Nao』などを聴くと、サイケ・ロックな中にしっかりとしたファンキーさを湛えているように思えますね。
kn: まぁしかしあれだな、珍品の多いアルバムだよなぁ。やり過ぎだよあぁ。久々に聴いたんだけど、やっぱ同じトロピカリア期だとファーストのほうが好みだよ。
 
 
 Cinema Olympia