ザ・ホード
ザ・ホード 死霊の大群
- 出版社/メーカー: Happinet(SB)(D)
- 発売日: 2010/11/04
- メディア: DVD
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ギャングに同僚を惨殺された警官たちが復習のためギャングのアジトを襲撃するが、逆襲されて全員が囚われてしまう。しかし、銃殺された死体たちがゾンビと化して暴れ始め、、、というストーリーです。
フランス産のゾンビ映画であります。
警官とキャングが極限下で手を組んでゾンビと対決するという設定はまぁ考えてありますが、ストーリーの展開は基本的なゾンビ映画パターン。
しかし、特徴的なのは独特なグロ描写でありましょう。
ゾンビが肉や内臓を噛みちぎったり、あるいは逆に銃でゾンビの頭を吹っ飛ばしたりとか、そういうのとは根本的なセンスが違うんですね。
そういう、言わば爽快なショック・シーンは少なく、延々とゾンビをボコボコ殴ったりする暴力シーンが続くのです。
その執拗な「暴力」は、映像的には結構スタイリッシュであり、しかし物凄く生理的な不快感を与えます。
けれども、さらにその不快感を果てには「美」が浮き上がってくるようであったり。
そしてこの暴力描写にフランスらしさを感じたりします。
キャラ的に秀逸なのは、舞台となるアパートに住んでいる戦闘マニアな元軍人の爺さん。
この爺さんが狂いまくっています。
嬉々としてゾンビを殺害し、さらには女性ゾンビに下品なイタズラをしたり。
警官とギャングの人間ドラマを一気に台無しにしてしまう、爺さん登場による節操ない展開はとても素敵なのだ。
予想どおりなラストもちょっと興醒めで、ゾンビ映画としてはどうかとも思いますが、「暴力」を見せる、魅せる作品としてはなかなかのモノではなかろうかと。