レギオン

 ギオン

 
 人類に天罰を下すため神から使わされた天使たち。しかし、大天使ミカエルは神の命に背き、人類を守ろうと決める。天使軍団による人類襲撃が始まる中、米国田舎町のダイナーも奇妙な怪物に襲われるが、そこにミカエルが現れ、、、というストーリーです。
 
 天使軍団の襲来という壮大なテーマなのに、舞台は田舎町の小さなダイナー。おいおい。
 ダイナーにいたのは、いかにも田舎町にいそうな小市民たち。しかし、その店のウエイトレス(妊婦)の赤ちゃんが人類を救済するキーになるという、全く意味不明の設定。
 さて、そのダイナーを襲撃する第1の使徒は、見たところ普通の婆さん。しかし、この婆さんがウエイトレスを汚い言葉で罵り、そして口が裂けて怪物に変身する。でも、銃で撃ったらあっさり死んじゃったけど。
 
 そして第2の使徒は、アイスクリーム売りのお兄さん。手足が伸びて昆虫のような怪物に。
 
 さっきの婆さんもそうだけど、微妙に生理的な嫌悪感を突いてくる怪物の姿が素敵であります。というか、このあたりの展開はなかなか面白い。
 
 まるでゾンビ映画のような大群に襲われたりした後はクライマックス、ボスキャラである大天使ガブリエルとの対決。
 しかし、このガブリエルの御姿が素晴らしい。硬質な翼もカッコ良いが、何より素敵なのは手にしている武器だ。
 トゲトゲのついた棍棒・・・。
 これをブンブンと振り回してミカエルに襲いかかる。これぞ本物の撲殺天使であります。
 
 ミカエルは大天使なのに、銃や拳で天使軍団を迎え撃つ。普通にアクション映画としてもカッコいいのだ。
 そして結構グロなシーンも多く、ホラー映画としての要素も強い。実際、TSUTAYAではホラーのコーナーに置いてあるし。
 結局、人類を救うはずの赤ちゃんの話はウヤムヤのまま終わってしまうし、あまりにも御都合主義なストーリーはかなり酷いんだけど、それでも結構楽しんで観れました。