本日の1冊 夜露死苦現代詩

夜露死苦現代詩

夜露死苦現代詩

 綴られるのは死刑囚の詠む俳句、痴呆老人の独語、暴走族の特攻服の刺繍、湯呑茶碗の説教詩、見世物小屋の口上など。
 詩壇や文壇に怒りをぶつけつつ、ストリートから「リアルな言葉」を拾い集める著者の姿勢にいたく感心する。
 ストリートの詩人としてヒップホップの在り方が丁寧に語られているが、そんなラディカルな言葉なんかよりも何より心惹かれたのは、歌謡ショーでの玉置宏さんの曲紹介であります。
 活字化されたナレーションは読んでるだけでも心を鷲づかみされました。こういうのを、マスター・オブ・セレモニーと呼ぶのだ。
 あの声を聴きたいと検索してみたら、昨年死去されたことをきっかけに追悼盤がリリースされているようです。
名調子!玉置宏の昭和ヒットコレクション Vol.1

名調子!玉置宏の昭和ヒットコレクション Vol.1

 全曲に玉置宏のナレーション入りですよ!