本日の1冊 バウドリーノ(上)

バウドリーノ(上)

バウドリーノ(上)

 エーコ。中世を舞台にした冒険物語。
 皇帝の養子となった農民の子バウドリーノが、語学力と話術で東方への冒険を繰り広げる。
 バウドリーノの口からこぼれる「嘘」はいつの間にか「真実」へと変わる。虚実が入り乱れる歴史の綴り方、そのお遊びと皮肉が痛快に面白い。
 キリスト教に関する知識がないとしんどいが、エーコにしては普通に冒険譚として楽しめる作品でありました。