本日の1冊 金春屋ゴメス

金春屋ゴメス (新潮文庫)

金春屋ゴメス (新潮文庫)

 近未来の日本内に存在する鎖国状態の「江戸国」。日本から入国した辰次郎の身入れ先は、長崎奉行の「金春屋ゴメス」。ゴメスに命じられ、謎の奇病「鬼赤痢」の正体を探らされる辰次郎は、、、
 日本とは別の国の江戸、という設定が素敵な時代小説風ファンタジー。捕り物を茶化した展開は馬鹿馬鹿しくもスリリングである。
 しかも、奇病を追うゴメスの推理などは、ミステリとしても真っ当に成立している。
 期待せずに読んだので大当たり感が強いや。いや、面白かったです。