本日の1枚 cero

 cero / WORLD RECORD (CD)

WORLD RECORD

WORLD RECORD

 
kobbadiva: 本日のお題は、ティン・パン・アレーにヒップ・ホップ、ポスト・ロックをミクスチャー、みたいな感じで周囲に大評判の cero のファースト・アルバムです。
kobbanova: とりあえず、本秀康のジャケがいいよな。ペンギンが飛んでるし。
kd: アルバムにぴったりなジャケですね。
kn: しかし、前評判からなんとなくティンパン直系の音を想像してたんで、1曲目の『ワールドレコード』を聴いたときはちょっと驚いたよ。イントロの音の波はシューゲイザー的だし、曲からはフィッシュマンズかせきさいだぁの系譜を感じたよ。
kd: 『21世紀の日照りの都に雨が降る』や『入曽』からはティンパンからの系譜を感じましたが。
kn: スティール・パンの音色のエキゾ感や、歌詞の遊び感覚もまぁそうだよな。
kd: 『あののか』のフォーキーさは、サニーデイっぽかったりもしますよね。
kn: まぁでも既存のバンドに影響されてるとかじゃなく、サラリと受け流してるような感じがいいな。『outdoors』はプレフューズ73とか、『ターミナル』はエレクトロニカを通過してないと出てこない音だと思う。このどんよりと重い音に女性ヴォーカルの呟きはいいなぁ。
kd: インストの『exotic penguin steps』はモロに南国エキゾな雰囲気ですね。
kn: エキゾなペンギンだもん。続く『exotic penguin night』もメロウなヒップ・ホップで好いなぁ。これはメロンの影が浮かんだり。そして「語」に対するセンスもいいし。
kd: 『大停電の夜に』での浮遊感、『(I found it) Back Beard』のカリビアン〜南米なゆったりグルーヴも素晴らしいですね。
kn: 和風なエキゾさで締め括るラストもまた好し。
kd: お気に入りはどのへんでしょう?
kn: 一番の好きなのは、最初のインパクトのせいか『ワールドレコード』かなぁ。何でも飲み込んで無理のないセンスは、まさに東京の音楽な気がするよ。
 
 
 21世紀の日照りの都に雨が降る